幻想的な苔の向こうに佇む池

chunmue2

2006年10月08日 23:58



■八千穂高原駒出池キャンプ場■ ・・・2日目

明け方の4時頃

激しい風の音で目がさめました。

テントの中だと外の音がリアルに聞こえるので、

こうなってくると気になって眠れなくなってくるのです。

そのうちガシャ~~~~~ンと何かが倒れた音がしたので慌てて様子を見に外へ、、、。

辺りを点検してみたのですが我が家のサイトは異常なし。

どうやら隣のサイトで何かが倒れた模様、、、。

薄暗くてよくはわかりません、、、。

そこで再びテントに入って眠ったのですが、

風の音は強く、

眠ったのか?眠れなかったのか?よくわからない状態のまま気が付いたら午前6時。

「ええ~~~い!こうなったら起きてしまえぇ~~~~~!!!」

とテントを出たパパ。

キレイな朝焼けがニッコリとパパを迎えてくれたのでした、、、、、うっとり(*^_^*)

もうかなり明るくなってきていたので辺りを見回すと、

案の定、隣のサイト(一段下)が崩壊していました。

グループキャンプをしていたサイトですが、

連結していたタープは倒れ、椅子やテーブルもひっくり返り散乱しています。

「すごい風だったもんね~~~~~」

我が家の貧弱サイトは木に縛ったロープやペグに石を乗せておいたおかげで何とか無事でした。

せっかくの早起きなのでノンビリと場内の散歩と洒落込んでみました。
(ちっともオシャレじゃないパパですけど、、、)

まずはテクテクと上って管理事務所の前に広がるこのキャンプ場のシンボル「駒出池」へ、、、。

写真なんかで見ると大きそうに見えますが、

割とこじんまりとした池です。

湖と言うよりは、、、、やっぱり池ですね。

5分もあれば簡単に一周出来てしまうくらい、、、。

だけど景観や雰囲気は抜群です。

背景に白樺林を擁した池というものは絵になるもんですよ、、、。

池の周りには2つのフリーサイトが広がっているのですが、

この日はテントもまばら、、、。

雰囲気を楽しむのならこっちの方がいいかも、、、、。

もう起きてるキャンパーの方たちもいて、

早速、焚き火の煙が上がっていました。

1時間弱ほど場内の散歩をして我がサイトに戻ってくるとタケ坊が起きてきました。

「焚き火の火を点けないの~~?」

タケ坊も焚き火の魅力ににすっかりとハマってしまったようです。

隣のサイトの人たちもポツリポツリと起きてきました。

崩壊したサイトに呆然としながらも、特に慌てた様子もなく、

散乱した状況を眺めながらノンビリと一服していました。

しばらくして我が家の皆さんも起きてきたので、

ゆっくりと朝食の準備に取り掛かります。

子供たちのメニューは『スクランブルエッグとベーコンを挟んだロールパン』

これをアルミホイルで包んで炭火で焼きます。

調理はミータンが挑戦しました。

簡単にはやらないけど、、、いいお嫁さんになりそうです、、、しんみり(パパ)





大人たちのメニューは、

昨夜、またしてもパパが炊いた3合のご飯に誰も手をつけなかったので(涙)、

水と昆布を足して『お粥』にすることに、、、。

最後に溶き卵をまぶして、、、、

「うぅ~~~~~~~~、

まいう~~~~~~~~~」
(歓喜)





それに昨夜の残りの『ポトフ』です。





 

 

朝食を済ませた後はちょっとのんびりタイムです。

ここでママはシャワーに行ったのかな?

朝食の前だったのか?記憶が定かではありませんが、確かに行きました。

だって、、、、「また、お湯が出ない、、、」と言ってブツブツ戻ってきましたから、、、。

しかし、確認してみると出ないはずです、、、200円のところを100円しか入れないんだもん、、、。

大ボケはパパだけじゃ~ありませんでした。


「ふぅ~~~~~気持ちいい~~~~!!!」

とママが戻って来てしばらくしてから子供たちと全員で場内のフィールドアスレチックに行きました。

ちょっとした遊具があるだけだろうなと思っていたらとんでもない、、、割と本格的です。

子供たちは昨日も経験済みなので得意満面に解説しながら挑戦しました。

これは大人も結構つらいポイントがあります。

途中で後ろからやってきた大人グループが「ゼーゼー」言ってましたから、、、。

もともとはパターかマレットゴルフのコースだったらしく、

ポイントポイントに数字の入った立て札があって人工芝のティーグランドが残っていました。


          





サイトに戻ると早急に昼食用の『オニギリ』作りの準備を始めました。

と言うのは2日目の日中はハイキングに行く予定でありまして、

その目的地に到着してから昼食をとる計画だったのです。

 








この八千穂高原を含む北八ヶ岳高原地帯は広大な自然がいっぱいで、

日本一の白樺林も含め絶好のビューポイントが豊富にあることから、

多くの写真家が撮影に訪れます。

現に昨日、このキャンプ場へやってくる時にも、

道路に車を停めて三脚とカメラをスタンバイしている方たちを数多く見かけました。

ハイキングや登山コースも多々あり、

「せっかく来たのだから自然を満喫しない手はないでしょう、、、、」と考えたのです。

キャンプ場内から人工湖「八千穂レイク」へと続く遊歩道もあるのですが、

ここは車を使って移動して代表的な観光スポット『白駒池』を目指すことにしました。

愛車ラルゴに6人で乗り込み、

八千穂高原スキー場を右手に見ながら国道299号、通称「メルヘン街道」を登って行きます。

相変わらず風は強かったのですが、

ほぼ快晴に近い状態だったので景観も素晴らしかったです。

小海リエックス方面に抜ける分岐点を過ぎ、

しばらく登って行きます。

パパの安易な予想だと分岐点を過ぎてちょっとのところに駐車場があると思っていたのですが、

かなり登って来たのに駐車場らしき場所が現れません、、、。

「あれ~~~???通り過ぎちゃったかな~~???」

「また~~??しっかりしてよ~~~」とママ。

「どこかでUターンするか~~~???」

と思ったのですが、つづら折の道なので無闇にターンするわけにもいかず、

可能なスペースを探してさらに登り続けました。

すると突然、渋滞に遭遇。

工事渋滞なのか何の渋滞なのかわかりませんが、

とにかくここでやっとカーナビを操作して目的地を探索、、、。

「何だ、まだ2kmも先じゃん、、、、」

と言うわけでUターンは中止、そのまま進むことにしました。

ところが、、、、渋滞は一向に解消せずにいつまでたってもノロノロ状態。

ようやく直線で前方が眺められる場所まで来てアングリ、、、、。

ず~~~~~~~~~~~~~~~っと続いてるじゃあないですか。

「ど~~~~なってるんだぁ~??????」

と考えてみてもどうなるものじゃありません。

そのうち痺れを切らしたママが車を降り、

散歩がてらに前方の偵察に歩いていきました。

こうなってくると歩きの方が断然早いです。

見る見るうちにママとの距離が離れて行き、やがて見えなくなってしまいました。

前方の方で我慢できなくなった車がUターンをし始め、

「やっぱり俺たちもターンして別のところへ行くか~~~?」

と思ってみてもママが戻ってこなければそれも出来ず、

連絡を取ろうにも携帯電話は置いて行っちゃうし、、、、、。

そのうちミータンが「オシッコしたくなってきた~」と言い出すし、、、。

「まいったなぁ~~~~~」とぼやいていたら、

前方でママが手を振ってるじゃあないですか。

どうやらゲートが閉まって通行止めになっている道の入口に車を停めろと言ってる模様、、、。

すでに2台駐車していて1台分のスペースが空いています。

頭から車を突っ込んで停車し、みんなで降りました。

ママがちょうどここにいたハイキング客に聞いた話によると、

この1km先の白駒池・駐車場が大混雑しているらしく、

要はその順番待ちでこの道が渋滞しているらしいのです。

ここからも白駒池に向かって遊歩道があるので、

ここに車を停めて歩いて行ったほうがいいらしいとのこと。

30分くらいで着いちゃうそうです。

「ヨッシャーーーーッ!!行ってみるか~~~~~!!!」

ミータンのオシッコを済ませて、

我ら探検隊は一路「白駒池」を目指して森の中を突き進むことにしました。


通行止めになった車道をしばらく行くと立て看板があり遊歩道の入口がありました。

「ここだ、ここだ、、、、」

ターちゃん、タケ坊、チュンペーを先頭グループに遊歩道へと突入です。

何と遊歩道は板で作られていました。

白樺をはじめとする原生林の中を板の道が続いています。





ところどころ足場の良さそうなところはそのまま地面になっていますけど、、、。

「いい感じじゃない~~~???」

最後尾をママとミータンと歩きながらパパが呟きます。





さらに奥へ進んでいくと辺り一面に苔が目に付くようになってきました。

その綺麗な原生林の光景が見事、、、。

幻想的な雰囲気となって目に飛び込んできます。





「すごい、すごい、、、」

思わず口に出る言葉は感嘆の一言のみ、

「来て良かったね~~~~~~~!!!」

とパパが申せば、

「誰のおかげかな?」

とママも得意顔。

通常のハイキングでは味わえない感覚を堪能しながら一行は森の中をグングン進んで行きました。











遊歩道突入から約30分した頃、

ようやく湖が見えてきました。

「あれが白駒池だぁ~~!!!」

10月の初旬だと言うのに紅葉し始めた樹木と

見事なコントラストを映し出している『白駒池』が輝いておりました。








『白駒池』は標高2,155m、周囲約1.6kmの天然湖で、

標高2,100m以上の湖としては日本最大だそうです。

車道はないので訪れるには「白駒池有料駐車場」(当初、ここに車を停めるはずだったのだが)から

徒歩で約15分の遊歩道を歩かねばなりません。

とても神秘的な湖で内容はわかりませんが『白駒池伝説』なんてのもあるそうな、、、。

四季を通じて景観がとても素晴らしいのでここへも多くの写真家が訪れます。

この日も湖畔の遊歩道には多くのカメラマンたちがいました。

そこでパパも一流カメラマン気取りでデジカメを構えてシャッターを切ります。

すると、、、、。

「し、しまった~~~電池切れだぁ~~~~!!!」

とにかくやることなすこと大ボケです。(情けない、、、)

「どこかに電池売ってる売店はないかなぁ~~?」

とボヤキながら絶景の湖畔道を進みました。

20分くらい進むと何か建物が見えてきました。

「白駒荘」です。


古くから北八ヶ岳付近の登山客に人気の山荘で、

新館1階に食事処、新館2階と裏手の本館が宿泊施設となっています。

入口外側に売店があったので早速、電池を探したのですが、

残念ながら置いてなく、

仕方がないので使い捨てカメラを購入。

新館前のテーブルベンチを陣取って昼食タイムとなりました。


 

パパとターちゃんとでリュックに詰め込んで分配して持ってきたお弁当とビール。

特にビールは念入りに保冷剤を入れた保冷袋に入れて持ってきたのですが、

標高2,000mを越えると寒い、寒い、、、。

しかも屋外での昼食会なので余計に冷え込みます。

絶景を眺めての食事は嬉しいが服装的にもそれほどの装備をしてこなかったので、

食事処の入口に張ってある「キノコ汁」の張り紙が嫌でも目に付き始めました。

早々にお弁当をたいらげて一同、

雪崩れ込むように建物の中へ、、、、。

子供は「お汁粉」、大人は「キノコ汁」

一番奥のファンヒーターの前の席をGETしていただきました。

「ウマかった~~~~~~~~~~!!!」

 





帰りはまた登ってきた道を逆戻り、

綺麗な苔の緑地帯を目に焼き付けながら車を停めた林道入口まで歩きました。

戻って来てビックリ!まだ渋滞は続いています。

「すごいね~~~、みんなあの絶景を見たいんだな~~~~」

と感心。

とにかくゲート前からバックで脱出するためにママとターちゃんが誘導に立ちました。

狭いスペースからの脱出です。

渋滞している車に止まってもらい、

「オーライ、オーライ、、、、」

ところが、、、、左側の低いところにチェーンでバリケードを作るポールが立っていて、

パパの運転席からは良く見えませんでした。

おまけに窓を開けていなかったのでママたちの誘導の声が聞こえず、

「グリグリッ、、、、、、、」

「あ~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!」

助手席側の扉へポールから飛び出たフック部分が接触。

「ふぇ~~~~~~~~~~~~~~ん、大ショック!!!」

「窓を開けておかないから~~!!!」とママには怒られ、

傷心で車を走らせるパパ。

時に午後3時半を回ったあたり、、、。

一同はそのまま温泉へと「小海リエックス」に向かうのでした。


新しく「小海リエックスリゾート」内に出来た日帰り温泉施設、

『星空の湯・りえっくす』は良かったですよぉ~~~。

露天風呂から眺める景色も素晴らしかったし、

設備も新しく綺麗でした。

傷心したパパの心を癒すのにも、、、、、、(涙)



        「星空の湯・りえっくす」入口

温泉から出たらもうすでに日も落ち始めていたので、

夕食準備等があるので大急ぎでキャンプ場へと戻らなければなりません。

今日も風が強かったのでサイトの方も心配です。

と、

「その前にお酒を調達しなければ、、、、」と酒屋を求めて国道へ下りてきました。

何せ昨夜は怒涛の勢いで焼酎を飲んでしまったので、

残りはあとわずか、、、とても足りません。

それにちょっと買い足さなければならないものもちょっとあって、、、。

コンビニを2軒はしごしてブツをGET!

全速力でキャンプ場へと驀進しました。


キャンプ場に到着した頃はもうすでに暗くなっており、

大慌てでランタンに灯りを灯し、焚き火の火を熾しました。

サイトも無事健在でした。


 


2日目の夕食メニューは12インチDOで『海鮮鍋』、

10インチDOでお手軽メニューの『豚スペアリブのコーラ煮込み』、

それに『カルビ焼肉』をはじめとする焼き物を少々、、、。

 



夜になって風も治まってきたので、

長閑な時間が過ぎていきました。

長閑なんだが恒例のハプニングも、、、、

1つ残った『スペアリブ』。

「最後だからパパ、ご苦労様、、、」とママが気を利かせてパパに、、、。

「ありがとう、、」と言ってかぶりつくパパ。

するとパキッ、、、、。

「ふぇ~~~~~~~~ん!差し歯が取れてしまったぁ~~~~」

見事な歯抜け親父と化してしまったのでした。





その後、今夜は寒いせいもありママが早々にテントの中へと引っ込んでしまったので、

ターちゃんとパパ2人でびーたら飲み続け、

それでも10時を回ったあたりでご就寝。

今夜も清く正しいキャンパーなのでした。










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